6おいしそう!お子様ランチの色彩の秘密
(インタビュアー:「TEINEI」製作委員会)
お子様ランチができたのは1930年代の世界大恐慌時代、日本では第二世界大戦前の昭和5年頃でした。日本橋髙島屋の食堂が、子どもに楽しく食べてもらおうということで始めたといわれています。
少しずつお料理を盛った、ワンプレートで食べられるものです。テイクアウトのお弁当にも、気持ちを盛り上げ、わくわくする感じが必要かと思います。お子様ランチから何かヒントを得られるでしょうか。
デザイナー
子どもの時はよく注文しました。懐かしいです。
橋本
発売当時はさほどヒットはしなかったようですが、旗をライスに立てたところ、それがアイキャッチとなって人気になったようです。よく見ると色づかいもシンプルです。オレンジ、茶色がメインですが不思議と楽しい気持ちになります。それはどの部分が影響していると思いますか?
デザイナー
グリンピースとレタスの緑色でしょうか。
橋本
そうです。緑が日の丸やケチャップの赤い色に対して対比色になっています。日の丸とケチャップの赤が斜めの位置で使われています。グリンピースの緑とレタスの緑も対角線上にクロスしています。このクロスの色の見せ方は意識していなくても目を引くのです。
洋服では「クロスコーディネート」という言葉を使います。赤いセーターにグレーのスカートのディスプレイ、その横のディスプレイには赤いパンツにグレーのジャケット。ディスプレイどうしのクロスする赤、グレーが目を引きます。すると頭の中でコーディネートができて、最終的には全部欲しくなってしまいます。
洋服では「クロスコーディネート」という言葉を使います。赤いセーターにグレーのスカートのディスプレイ、その横のディスプレイには赤いパンツにグレーのジャケット。ディスプレイどうしのクロスする赤、グレーが目を引きます。すると頭の中でコーディネートができて、最終的には全部欲しくなってしまいます。
(クロスコーディネートのイメージ)
デザイナー
そのような陳列方法をされると確かに全部気になってしまいますね。
橋本
お子様ランチの話に戻しますと、お皿の周りの縁取りが黄色になっています。子どもが大好きな、高揚する色です。黄色が嫌いな子はあまりいません。寂しい時も、嬉しい時も黄色を使って表現をする子が多いです。世界的に人気のあるキャラクターも黄色が多いですね。
デザイナー
お子様ランチの世界にも色のマジックが入っているのですね。
橋本
そうなのです。色のマジックがないと実はさほどおいしそうに見えません。子ども向けの食べ物ならば、好き嫌いを減らしたいと思う親御さんもいらっしゃいます。色の見せ方ひとつでわくわくさせ、普段はあまり食が進まない子どもでも楽しく食べられるという効果が期待できます。
デザイナー
こうして分析してみると、よく考えられて作られていますね。
橋本
お弁当にも応用できる色づかいがあると思います。おいしそう、食べてみたいと思わせる色使いにすると、心理的に「購入したい」と思っていただけるかもしれません。
