2019年の日本の総人口は1億2,617万人。 65歳以上の人口は3,589万人。総人口に占める65歳以上人口の割合、高齢化率は28.4%と算出されます。(内閣府 令和2年版高齢社会白書より)年齢を感じさせない心身ともに若々しい高齢者も多く、 ひとくくりに「高齢者」と結び付けて対応していくことは難しい現状ですが、フードグラフィックに携わるデザイン会社HiRASAWAとして 今取り組むべきことは、出来ることは何なのでしょうか。
今回は高齢者にとって避けては通れない道である「白内障」を症例に挙げ、 フードグラフィックの代表格であるメニュー表の見せ方について考えていきます。
1白内障の方にも安心して注文をしていただきたい
岡村正昭先生
(以下敬称略)
(以下敬称略)
これを装着してタブレットで飲食店のメニュー表を見てください。
(岡村先生より白内障の見え方を再現したゴーグルを渡されました)
(岡村先生より白内障の見え方を再現したゴーグルを渡されました)
長尾
よく見えないです。
ミストサウナに入っている感じのようです。霧の中にいるようです。
ミストサウナに入っている感じのようです。霧の中にいるようです。
岡村
よく見えませんよね。これが白内障の方の見え方の体験です。
白内障は生きていれば誰もが発症します。目のレンズの経年劣化のようなものです。
人間は平均的に10歳頃から目のレンズが濁り始めると言われていますが自覚症状はないですよね。
高齢者も同じように自覚症状がなく白内障が進行していきます。
自覚症状は少なくても、目のレンズはこのゴーグルのように変化している方もいるのです。
白内障は生きていれば誰もが発症します。目のレンズの経年劣化のようなものです。
人間は平均的に10歳頃から目のレンズが濁り始めると言われていますが自覚症状はないですよね。
高齢者も同じように自覚症状がなく白内障が進行していきます。
自覚症状は少なくても、目のレンズはこのゴーグルのように変化している方もいるのです。
長尾
なぜ自覚症状がなく進行するのでしょうか。
岡村
脳が見え方を補正しているからです。つまり本人は見えにくいとは思っていない。
今、現在見えているものは脳の補正がかかった状態で見えています。
白内障が進行していても脳の補正がかかった状態で見えているので、自覚症状があまりない方もおられます。
今、現在見えているものは脳の補正がかかった状態で見えています。
白内障が進行していても脳の補正がかかった状態で見えているので、自覚症状があまりない方もおられます。
長尾
年を取ると目が見えにくくなるとは当たり前のように思っていましたが脳が補正をしながら「見えにくい」ものも「見せて」いたのですね。
岡村
なぜ高齢者にミスや誤使用が多いのかと言うと、単純に歳を重ねたからというわけではないのです。
自覚症状はなくても、目のレンズが変化していくことを提供者は知っておく必要があります。
自覚症状はなくても、目のレンズが変化していくことを提供者は知っておく必要があります。
長尾
ですが世間では、お年寄りが見えない、見えづらいとなると「周りの人間がもっとお年寄りに優しく接しましょう」となりますよね。
岡村
そうなのです。「やさしさとおもいやり」だけでは、何も前進しない。むしろ後進してしまいがちです。
私たちジツケンは、実際の利用者がモノ(提供者が作った製品・サービス・印刷物等)を利用する際に発生する課題やギャップに対して、監修や指導を行い、成果を出さなくてはいけない。
生きていれば誰でもレンズは濁る。60歳以上の白内障の発生率は高い。
日本は4人に一人が高齢者で、2025年には3人に1人の割合になる。
それだけの情報が分かっているならば「やさしさとおもいやり」だけでなく、きちんと知識を学び、対応策や問題を解決するスキルを身につけることの方が優先順位は高いと考えます。
私たちジツケンは、実際の利用者がモノ(提供者が作った製品・サービス・印刷物等)を利用する際に発生する課題やギャップに対して、監修や指導を行い、成果を出さなくてはいけない。
生きていれば誰でもレンズは濁る。60歳以上の白内障の発生率は高い。
日本は4人に一人が高齢者で、2025年には3人に1人の割合になる。
それだけの情報が分かっているならば「やさしさとおもいやり」だけでなく、きちんと知識を学び、対応策や問題を解決するスキルを身につけることの方が優先順位は高いと考えます。
長尾
優しく接するとは何か?の本質を考えなくてはいけませんね。
- PRESS:CHISATO HAGIWARA
- PHOTO:YAMAGUCHI