TEINEI

TEINEI GUEST TALK Vol.1

フードグラフィック研究会

季節の器と色彩について

花生活空間 代表浜 裕子 様YUKO HAMA

CREATION BY YUKO HAMA
TEINEI GUEST PROFILE

花生活空間 代表

浜 裕子 様

YUKO HAMA

フラワー&食空間コーディネーター

ガーデン、インテリアデザイン、
テーブルセッティングを学び資格取得。
フラワー、テーブルコーディネートをはじめ、
旅館、ホテル、レストラン等での、
食空間プロデュースおよびコンサルティング、
近年は和の精神、文化を積極的に取り入れた、
コーディネート提案、広告等の企画、演出を手がけている。
ショッププロデュース、店舗リノベーション企画を手掛ける。
花のある暮らしを生活空間に昇華させることを、
コンセプトに「花生活空間」を設立。
アトリエにてテーブルコーディネート教室なども開催している。
NPO法人食空間コーディネート協会理事、認定講師
詳しくは下記をご覧下さい。 http://hanakukan.jp

フードグラフィック研究会

季節の器と色彩について

花生活空間主宰 浜裕子先生をお招きして
季節の器についての講義や
フードグラフィックに欠かすことが
できない色彩へのアプローチを
テーブルコーディネートという体験を通して
楽しく学ばせていただきました
その中から見える大切なこと
これからのフードグラフィックの可能性などを
改めて浜先生にお話しを伺いました

3これからのかたち
(インタビュアー:「TEINEI」製作委員会)

フードグラフィック研究会では浜先生をはじめ、
一流の先生をお招きして、ワークショップを含む講義をしていただきます。
第一線で活躍されている先生方の実際の声を聞いて、
分からないことはその場で聞けば教えていただける非常に贅沢な時間です。
HiRASAWAでは「フードグラフィック」という言葉で
括られているけれど、自身が日々過ごしていく中で、
どうすれば豊かに生きていけるか。
それを食べ物になぞらえて欲しいと思います。
価値を見出して欲しいですね。
浜裕子先生
(以下敬称略)
日々豊かに生きていくということは重要なことですね。
HiRASAWAさんのようなクリエイター集団の会社には響く言葉ですね。
継続して仕事を続けて行く中で、
その価値を伝えることが大事だなと思っています。
ところで、浜先生はふとした時に後継者をどうしようとか
お考えになられたりするのでしょうか。
早く誰かに引継ぎを。とも思うのですが、
私自身、現場が好きすぎて!
前はお店と事務所の運営とでスタッフを抱えていたのですが、
今は量より質が求められています。
すべての仕事に私が関わり、プロジェクトチームでまわしていく
というスタイルをとっています。でも20年後で考えると、
そろそろ考えていく時期かとは思いますね。
お花とテーブルコーディネートの2つのエッセンスを持っていないと
浜先生の後継者は難しいですよね。
私のいる業界でも若い方たちが活発に仕事してらっしゃるので、
後輩たちが育ってきてはいます。
私の役目は、若い方たちのチームを向上して、
まだテーブルコーディネーターという職業を知らない人達にも周知させ、
社会貢献ができるようなポジションを作っていけたらいいなと思っています。
では、業界の未来は明るい?
おかげ様で私はお仕事のご依頼をたくさんいただいておりますが、
テーブルコーディネートやお花は、「プラスアルファーの世界」
と感じている方もまだ多いので、社会的地位向上を啓蒙していきたいと思います。
テーブルコーディネーターには、定年がありませんから
私の先輩の大先生たちもたくさん現役でご活躍されています。
しかし業界を活性化するためには、もっと今の若い感性で活躍の場があっても
いいと思いますし、活躍していただきたいです。
私も常に進化、成長を目指していますから。
もしかしたら10年後は私、違う形(スタイル)の仕事をしているかもしれませんよ。
えー!それは驚きです!
10年後はどんな社会になっているのか。私にも予測がつきません。
HiRASAWAの母体は印刷会社です。
近い将来、ほとんどの仕事はAIに変わると言われます。
今は職人さんたちの知識や経験で組版が行われていますが、
機械化の波は避けられません。
ですが、スタイリング業界はなかなか変わることは難しいと思います。
その時の相手の気持ちと言うか、その人の感性や空間を把握する力
というのが必要とされるクリエイションなので。
まさにクリエイションの力が問われると思います。
多様化する時代、「コンピテンシー」という状況を把握し、
多方面にわたってクライアントの気持ちまで汲み取るコミュニケーション力、
新しい形を提案していく能力が求められます。
人間力がもっと求められますね。